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2010年12月14日火曜日

An apple a day keeps the doctor away. (リンゴ一個で医者いらず)





 An apple a day keeps the doctor away.
 これに直接対応する日本語のことわざはないので、仮に「リンゴ一個で医者いらず」と訳しておこうか。

 英語のことわざであるが、きわめて簡単な英語を使っているが、文法的にはやや中級レベルか。英文法のいわゆる基本五文型のうち、SVOC すなわち、S(主語)+ V(動詞)+ O(目的語)である。

 S(= Subjective:主語)は、An apple a day、これは an apple per day の意味。一日につきリンゴ一個。
 V(= Verb:動詞)は、keeps 一人称単数現在、keep away で、~を近づけない状態に保つ、という意味である。
 O(= Objective:目的語)は、the doctor、読んで字の如く、ここでは医者の意味。

 直訳すれば、「一日に一個のリンゴは、医者を近づけない状態に保つ」となる。少しくだいて訳すと、「リンゴ一個で医者いらず」となろうか。
 a day と away が韻を踏んでいるのも、耳に心地よい。

 それだけリンゴはカラダにいいということなわけである。というか、英語圏ではそう思われてきた、ということであろう。


 いつの時点で、このことわざを知ったのか覚えていないが、はじめて米国留学した1990年の時点では知っていた。

 カリフォルニア大学バークレー校の学生寮で寮生活していたが、リンゴはふんだんにあって食べることができた。同じコースではないが、親しくなった語学留学が目的の日本人に、このことわざを教えてあげた記憶がある。医者の卵だったから。

 その後、私はこのことわざをアタマのなかで浮かべながら、夏からずっと毎日最低一個はリンゴを食べ続けた。西海岸のカリフォルニア州から東海岸のニューヨーク州に移っても、リンゴは小型のリンゴで、形も味もあまり違いはなかった。

 米国の主流のリンゴは小型のサイズなので、まるまま一個を皮ごとかじって食べる。なんとなくこういう食べ方をしているとアメリカにいるなあ、という感じがしたものだ。
 
 米国に居住するようになってから半年ほどたったある日、化学(ケミストリー)で visiting scholar で滞在中の日本人ビジネスマンから、農薬がかかっているので皮を拭いたくらいではカラダによくない、皮はむいて食べるべきだと忠告されたので、それ以後まるかじりはやめることにしたのだが、その時点ですでに 250個をまるかじりで食べていた。

 学生寮の食堂で出るリンゴは、もちろん皮付きのままである。むいて食べるには果物ナイフが必要だが、学食にはないので、仕方なく食事用のなまくらで切れ味の鈍いナイフでリンゴの皮をむいて食べていた。
 米国滞在中に、その後リンゴは何個食べたのか、250個以降は数えるのはやめてしまったので、いまだにわからないままである。

 米国ではリンゴは西海岸でも東海岸でも栽培されているが、私がいたニューヨーク州では、リンゴをもぐのはジャマイカからの季節労働者だという記事をある雑誌で読んだ記憶がある。
 カリフォリニアのイチゴ農園の話は、作家の石川好が『ストロベリー・ロード』で実体験をもとに描いているが、基本的にメキシカンの季節労働者たちの仕事である。この移動路のことを「ストロベリー・ロード」というらしい。
 ニューヨーク州のリンゴ農園の話は、誰か小説に書いた人はいるのだろうか。そういえば、ドイツの白アスパラガスの収穫は、ポーランドからの季節労働者がやっているとテレビで見た記憶がある。


 中国の上海の、とある工業団地にある従業員用食堂(キャンティーン)でもリンゴがでてくるが、中国人を観察していると、鬼のようにリンゴの皮をこすってから丸かじりしていた。そうとう農薬がひどいのではないだろうかと、米国滞在時代の記憶を思い出しながら見ていたことを思い出した。

 タイのバンコクでも、タイと中国のあいだで FTA が締結されてから、大量の果物が輸入されるようになったので、桃やリンゴなどはかなりの量が中国から輸入されている。露店で売っていのを見る限り、粉を吹くぐらい、かなりの量の農薬がかかっているように見受けられたので、私はバンコクでは一回も中国産の果物は食べたことはない。


 キチンと皮をむいて食べれば、リンゴはカラダにいいということだ。

 An apple a day keeps the doctor away.

 栄養学的な話や薬学の話は別にして、私はリンゴを食べる度に、この英語のことわざを想起している。

 ただ、日本ではリンゴの銘柄が減ってしまって、ふじに画一化しているのは憂慮すべきことである。私が子どもの頃は、国光とか、デリシャスとか、スターキング、インドリンゴなどたくさんあったのだが。

 昔を懐かしんでも仕方ないが、とにかく簡単に手に入るリンゴでかまわないので、一日一個食べる生活習慣は、せめて冬の間だけでも続けたいと思っている。

 ちなみにきょう食べたリンゴの銘柄は「サンふじ」という、ややこぶりのリンゴである。「ふじサン」(富士山)ではない(笑)。



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・・リンゴといえばアップル・レコードのビートルズ。中学生の頃、リンゴスター(Ringo Star)は日本が好きだからリンゴなのだと思っていたが、Ringo とは ring のことであるらしいと知ったのはだいぶ後のことである。

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『奇跡を起こす 見えないものを見る力』(木村秋則、扶桑社SPA!文庫、2013)から見えてくる、「見えないもの」を重視することの重要性
・・無農薬の「自然栽培」による「奇跡のリンゴ」の栽培農家

(2014年8月20日 情報追加)






(2012年7月3日発売の拙著です)






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