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2012年7月29日日曜日

「ロンドン・オリンピック 2012」開会式の「ヘイ・ジュード」-英国のソフトパワーここにあり!


2012年7月27日に、ついにロンドン・オリンピック(London Olympics)が開幕しました。

オリンピックで注目すべきなのは、もちろん日本選手の活躍ぶりだが、開会式もまた見逃せないものがありましたね。

お気づきになった方もいるかと思いますが、開会式で使用されたコトバは、まずフランス語でつぎに英語でした。

ロンドンは英国の首都ですから英語が使用されていますが、英語圏以外では、フランス語、英語、現地語の順番になるようです。

近代オリンピックの提唱者は、よく知られているようにクーベルタン男爵ですが、この人はフランス人でした。スポーツの世界は基本的に現在でも欧州が仕切っていますが、近代オリンピックは英語支配の世の中である現代世界でも、いまでもフランスの息がかかっているというわけなのです。

開会式は、各国選手団の入場行進だけではなく、イベントもまた楽しいものです。

今回もさまざまな趣向をこらしたイベントが盛りだくさんで、エンターテインメントとして楽しませてもらいましたが、なんといっても圧巻はビートルズの元メンバーであるポール・マッカートニーによるライブと、参加者全員による「ヘイ・ジュード」の合唱でした。

「ヘイ・ジュード」(Hey Jude)は、実質的にはポール・マッカートニー作曲で、しかもリード・ボーカルも担当している曲。わたしがはじめて知ったのは中学生の頃ですが、発表されたのは1968年。いまから44年前ということになります。おどろきですね!ビートルズじたい、結成されてから50年!半世紀前ではないですか。

「ヘイ・ジュード」は、世界で大ヒットになっただけでなく、いまではほとんどクラシックナンバーといってもいいほど知られた曲でしょう。7分もある曲ですし、シンプルで覚えやすいリフレインがほとんど無限にくりかえされるので、合唱しやすいですね。


思想性ということでは、同じシングルに収録された「レボリューション」(Revolution)を作曲したジョン・レノンのほうが上かもしれませんが、親しみやすいポップス性ではポール・マッカートニーのほうが上でしょう。

ジョン・レノン亡きいま、1942年生まれの現在70歳のポール・マッカートニーが現役で活躍しているのはすばらしいことです!

ビートルズは戦後英国が生み出したソフトパワーの一つ。

「ソフトパワー」というコンセプトは、政治学者のジョゼフ・ナイが提唱したものですが、軍事力のハードパワーに対して、文化力などのソフトなパワーの重要性を主張したものです。

ソフトパワーというコンセプトができる前のことですが、女王陛下は外貨獲得に貢献したという理由でビートルズを叙勲しています。ビートルズのメンバーは、1965年に MBE勲章を受勲されています。先見の明があったということでしょうか。

また、ポール・マッカートニーは 1997年にはナイトに叙勲されています。ですから、正式には Sir James Paul McCartney Jr, MBE となるわけです。サーの称号は与えられていますが一代貴族でしょう。とはいえ、階級制度のある英国ならではですね。

ハードパワーの面では、すでに栄光が過ぎ去って久しい英国ですが、これまで生み出してきたソフトパワーの面では、計り知れないものがあるのも確かです。

この点は、日本もまた大いに学びとるべきことだといっていいでしょう。


<関連サイト>

ヘイ・ジュードHey Jude/The Beatles (YouTube)


<ブログ内関連記事>

書評 『大英帝国の異端児たち(日経プレミアシリーズ)』(越智道雄、日本経済新聞出版社、2009)-文化多元主義の多民族国家・英国のダイナミズムのカギは何か?
・・ビートルズのメンバー4人はみなアイルランド系である。最初のプロデューサーはユダヤ系であった

書評 『大英帝国という経験 (興亡の世界史 ⑯)』(井野瀬久美惠、講談社、2007)-知的刺激に満ちた、読ませる「大英帝国史」である

書評 『大英帝国衰亡史』(中西輝政、PHP文庫、2004 初版単行本 1997)

書評 『イギリス近代史講義』(川北 稔、講談社現代新書、2010)-「世界システム論」と「生活史」を融合した、日本人のための大英帝国「興亡史」

書評 『民衆の大英帝国-近世イギリス社会とアメリカ移民-』(川北 稔、岩波現代文庫、2008 単行本初版 1990)-大英帝国はなぜ英国にとって必要だったのか?

書評 『「イギリス社会」入門 -日本人に伝えたい本当の英国-』(コリン・ジョイス、森田浩之訳、NHK出版新書、2011)





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