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2012年12月9日日曜日

『イスラエルのハイテクベンチャーから学ぶ会』に参加-まずはビジネスと食事から関心をもつのがイスラエルを知る近道であろう


『Israel night! しゃべって食べて、イスラエルのハイテクベンチャーから学ぶ会』 というイベントがフェイスブックで募集されていたので参加してみることにした。昨日(2012年12月8日)のことである。

イスラエルにはちょうど20年前にいったきりで、最近の動向については断片的にしか知らなかったためだ。イスラエルのハイテク事情にくわしい専門家とイスラエル料理研究家に会って話ができるというのも魅力的だからだ。

<案内文(原文)>

イスラエルってどんな国か、ご存知ですか。
日本ではあまり知られていないかもしれませんが、ハイテク技術に特化したベンチャーが日々生まれており、スタートアップは年間400社以上、「中東のシリコンバレー」と呼ばれています。
日本ではなかなか考え付かないような「斜め上をいく」(とよく表現される)イスラエルの、ひねりのきいたアイディアの数々をご紹介、そこから一緒に学んでいきましょう。
サムライ・インキュベートその他でも話題の講師による、イスラエルのスタートアップ事情、ハイテク技術についてのセミナーです。
その後イスラエル料理を食べながら、それらが生まれたバックグラウンド・文化についても体験しつつ、ざっくばらんに講師・参加者と交流・意見交換する会です。
セミナーはあっても、参加者同士、講師と話す機会ってなかなかないですよね?ましてやイスラエル料理を食べる機会は!?
海外での起業を目指す方、IT業界で活躍されている方、ベンチャーキャピタリスト、イスラエルのハイテク技術とのコラボレーションをお考えの方、イスラエル料理が食べてみたい方、ちょっとでもひっかかるものがありましたら、ご参加ください!!

■日時: 12/8(土)18:00~21:00 講演+イスラエル料理ご飯会形式
■内容: 18:00-19:00 講演
19:00-21:00 イスラエル料理を囲んで交流会
■料理内容:
フムス(ひよこ豆ペースト)、ファラフェル(ひよこ豆のコロッケ)、ケバブ、ピタパン、サラダ等前菜各種 +ワンドリンク(イスラエルワイン、ジュース、お茶)、それ以上飲みたい方は持参歓迎(冷蔵庫あります)!!
■場所: x-garden桜台 セミナールーム(東京都練馬区豊玉北3-15-17)


セミナー会場が、いま東京の若い人たちのあいだで流行のシェアハウスといううのも興味深いものがあった。

シェアハウスとは、バスルームやキッチンなどを共有(シェア)するだけでなく、リビングルームやセミナールームなども備えた集合住宅で寮のような印象である。大学時代に寮生活を送っていたわたしにはなつかしい感じがした。

だが、寮とは異なるのは、勤務先の異なる人たちが共同で住むという点。共有費でインターネット接続費用などもすべてカバーされる仕組みになっているそうだ。

会場であった「x-garden桜台」は、IT系などの起業家たちも住んでおり、事業立ち上げの孵化器であるインキューベーション機能ももっているようだ。

なにかあたらしいアイデアがうかんだとき、すぐ近くにディスカッションできる相手がいる環境というのはありがたい。ネット上でもアイデアの交換はできなくないが、なんといってもリアルでしゃべるのに勝るものはないからだ。

フェイスブックの開発者で創業者のマーク・ザッカーバーグを主人公にした映画 『ソーシャル・ネットワーク』 にも、ハーバード大学の寮でのそんなシーンがでてくる。

そんな環境が国全体で実現しているのがイスラエルというである。狭い国土に800万人にも及ばない人口。砂漠がかなりの面積を占め、しかも周囲を敵国に囲まれているという厳しい環境にあるのがイスラエルである。

イスラエルでなぜハイテク産業がさかんなのか。それを考えるためのセミナーである。

当日の講師は以下のとおりであった(敬称略)。

●加藤清司(かとう・せいじ): ISRATECH (http://www.isratech.jp/) 代表編集長
●谷口直嗣(たにぐち・なおつぐ):エンジニア/プロデューサー/プランナー
●越出水月(こしで・みずき): フードコーディネーター

2006年に26歳ではじめてイスラエルに行って以来、イスラエルのハイテク産業を日本に紹介する仕事をしている加藤氏や、イスラエル料理の普及活動をしている越出さんのような若い世代の日本人がいることは心強いことだ。

偶然の機会がキッカケとはいえ、「この国を出よ!」を実践した人たちとしゃべるのは、じつに楽しいものだった。加藤氏が、いちばん最初にいった外国がイスラエルだったというのは面白い。

イスラエルにあって日本に欠けているのは研究開発に専念するための環境、日本にあってイスラエルに欠けているのは国内市場の大きさとものづくり能力。イスラエルと日本が手を結べば、足りない部分を補い合ってさまざまなことが可能になることは、言うまでもないだろう。

イスラエルのハイテク産業については、書評 『アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるのか?』(ダン・セノール & シャウル・シンゲル、宮本喜一訳、ダイヤモンド社、2012)-イノベーションが生み出される風土とは? で触れておいたので、参考にしていただきたい。また、晩年の糸川英夫博士がイスラエルに注目していたことも忘れるべきではない。

最新の動向については、先にも紹介した ISRATECH (http://www.isratech.jp/) が日本語で情報提供をしているので参照していただきたい。


さて、なによりも楽しみは食事である。今回はイスラエル料理ということになる。イスラエル料理を食べるのはひさびさである。最後に食べたのはすでに10年くらい前だと思う。料理はすべてイスラエルに2年間滞在していた越出水月さんによるものだ。


(なすのペースト)


(ひよこ豆のペースト)

冒頭にかかげた写真のように、焼き上げたパンにペーストや野菜サラダなどをはさんで食べる。冒頭の写真に写っているボール状のものはファラフェル。イスラエル版のひよこ豆でつくったコロッケである。

基本的にイスラエル料理は中近東系だと考えて問題ないといえよう。ただ、根本的に異なるのは食事の際にアルコールを飲むことは問題ないという点にある。

数年前タイのバンコクに住んでいた頃、レバノン料理店に入ったことがある。ところが、「ムスリム(=イスラーム教徒)ではなくてもアルコールは出せない」と言われてガッカリした。レバノン料理とビールは合うと思うのに・・・。その点、ユダヤ教はアルコールはOKなので、イスラエル料理はノープロブレム。

(イスラエルの白ワイン)

写真の白ワイン Yarden は甘みのある飲みやすいワインであった。

20年前にイスラエルにいった際、集団農場のキブツにも一泊したが、そこで生まれてはじめてイスラエルにもワインがあることを知った。地中海性気候であるからワインづくりがあっても不思議ではない。イスラエルとワインの関係にはロスチャイルドも関係しているようだ。

ところで、奇しくもことし2012年は、12月8日からユダヤ教徒にとっての祝祭ハヌカーがはじまる。日没から8日間、楽しい祝祭だという。12月の行事としては、アメリカでもグリーティングカードが各種販売されているので知っている人も少なくないだろう。

今回のセミナーはイスラエルに話題を特化しているので、ユダヤ関係一般には触れられていなかったが、ややこしい文化や旧約聖書の話は脇において、まずはイスラエルという国じたいに関心をもつことから始めたらいいのではないかと思った次第。

そのためには、ビジネスパーソンはまずはビジネスそのものから、そしてビジネスには直接関係はないが誰もがかかわることになる飲食から入門するのが、イスラエル理解のための近道であろう。

ぜひ一人でも多くの日本人に、さまざまな入り口からイスラエルに関心をもってほしいと願う。





<関連サイト>

サムライベンチャーサミット in イスラエル-日本への関心の高さを実感した初訪問 (ダイヤモンドオンライン 2012年11月22日)

「スペース」ではなく「体験」を提供するコンセプト型シェアハウス  彩ファクトリー代表 内野匡裕氏(前編) (日経BiZアカデミー、2014年6月20日)
・・会場となったシェアハウス代表者へのインタビュー記事

(2014年6月26日 情報追加)


<ブログ内関連記事>

書評 『アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるのか?』(ダン・セノール & シャウル・シンゲル、宮本喜一訳、ダイヤモンド社、2012)-イノベーションが生み出される風土とは?

きょうは何の日?-ユダヤ暦5227年の新年のはじまり(西暦2011年9月28日の日没)

『イスラエル』(臼杵 陽、岩波新書、2009)を中心に、現代イスラエルを解読するための三部作を紹介

書評 『大使が書いた 日本人とユダヤ人』(エリ・コーヘン、青木偉作訳、中経出版、2006)

イスラエル産スウィーティーの季節

映画 『戦場でワルツを』(2008年、イスラエル)をみた

書評 『この国を出よ』(大前研一/柳井 正、小学館、2010)



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